「社員の命を守る防災対策、本当にこれで十分なのだろうか…」
安全担当者として、このような不安を抱えていませんか?
近年、地震や台風といった自然災害に加え、予期せぬ環境事故のリスクまで、企業を取り巻く危機は複雑化の一途を辿っています。
防災グッズの準備は企業の重要な責務ですが、何をどれだけ用意すれば十分なのか、保管場所をどうするべきか、そして実際の緊急時に本当に機能するのか。
多くの安全担当者がこうした悩みを抱えているのが現状です。
本記事では、企業における効果的な防災グッズの選び方と活用法をご紹介します。
既存の対策の見直しから、新規の防災計画の立案まで、実践的なガイドラインとしてご活用ください。
1. 企業に必要な防災グッズの基本
基本三原則とその重要性
企業の防災グッズ選びで最も重要なのは、「確実に機能する」という点です。
いくら高価な機材を揃えても、使い方が分からない、あるいは必要な時に使用できない状態では意味がありません。
以下の3つの原則を常に意識することが重要です。
- 人数分の3日分を確保: 阪神・淡路大震災や東日本大震災の教訓から導き出された基準です。
救援物資が届くまでの72時間を、企業として自立して乗り切るための最低限の期間となります。 - 定期的な点検が可能な管理体制: 防災グッズは「購入して終わり」ではありません。
定期的な点検と更新があって初めて、その効果を発揮します。
特に、消費期限のある食料品や、バッテリー類の管理は重要です。 - 誰でも使える簡単な装備: 緊急時は、必ずしも訓練を受けた担当者が対応できるとは限りません。
そのため、説明書を読めば誰でも使用できる装備を選ぶことが重要です。
必須アイテムと選定理由
1. 非常食・飲料水
1人1日3リットルの水と、1日1,200kcal程度の食料を目安に準備します。
近年は長期保存可能な備蓄食が充実しており、5年以上保存できる商品も増えています。
また、アレルギー対応食品の準備も忘れずに。
2. 簡易トイレ
災害時のライフライン停止を考えると、極めて重要な装備です。
100人当たり3台を目安に準備し、使用方法の説明書を必ず添付します。
消臭剤や処理剤も十分量を確保しましょう。
3. 救急セット
各フロアに1セット以上の配備が必要です。
- 止血材と包帯(大量出血対応用)
- 消毒液とガーゼ
- 熱中症対策用品
- 持病対応の常備薬(社員から事前確認)
2. 災害別・必要な防災グッズと活用法
地震対策
地震対策の要となるのが、適切な避難経路の確保と、救出・救助用具の準備です。
必要な装備と選定理由
- 転倒防止器具:オフィス家具の固定用
- レスキューセット:救出活動用の総合ツール
- バール:閉じ込め時の脱出用
- 防塵マスク:粉塵対策
- 軍手・防災手袋:がれき撤去時の手保護
火災対策
火災は初期消火が決め手となります。そのため、消火設備の配置と使用訓練が特に重要です。
重要設備と配置のポイント:
- 消火器:各フロア2本以上を、扉付近に設置
- 防煙マスク:避難経路に沿って配置
- 避難はしご:建物の構造に応じて適切な長さを選定
- 防火用毛布:調理施設付近に必須
- 火災報知器:定期点検の実施が重要
おすすめ防災グッズ一覧
実際の購入の参考として、各カテゴリーで特に評価の高い商品をご紹介します。
以下の選定基準で商品をピックアップしています
- 購入者の評価が4以上
- 法人での購入実績が多い
- コストパフォーマンスが優れている
非常食・飲料水
サントリー 非常用保存水 2L×6本(7年保存)
防災食1週間セット(5年保存)
防災セット・キット
防災セット
トイレ・衛生用品
非常用トイレ
安全対策用品
ヘルメット
緊急医療用品
救急セット(20人分)
通信・情報機器
防災ラジオ
投光器
保管・収納用品
防災倉庫
購入時の注意点
- 数量の確認
- 従業員数の1.2倍を目安に準備
- フロア単位での適切な配置を検討
- 保管場所の確保
- 温度・湿度管理が可能な場所
- アクセスのしやすさを考慮
- 更新管理
- 賞味期限・使用期限の一覧表作成
- デジタル管理システムの活用
- コスト管理
- 初期投資と維持費用の計画
- 優先順位をつけた段階的な導入
まとめ
防災グッズの準備は、企業の事業継続計画(BCP)における重要な要素です。
本記事で解説した内容は、あくまでも基本的なガイドライン。
実際の準備にあたっては、以下の3点を特に意識してください
- 御社の業態や規模、立地条件に応じたカスタマイズ
- 定期的な点検と更新の体制づくり
- 全従業員への使用方法の周知と訓練の実施
防災グッズは、「使える状態」で維持し続けることが最も重要です。
定期的な点検と更新、そして全従業員への使用方法の周知を継続的に行うことで、初めて真の防災力となります。
企業の防災対策は、従業員の命を守るだけでなく、地域社会への貢献にもつながります。
この機会に、ぜひ御社の防災グッズの見直しを行ってみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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